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弦楽四重奏曲第1番 (ボロディン) : ウィキペディア日本語版 | 弦楽四重奏曲第1番 (ボロディン)[げんがくよんじゅうそうきょくだい1ばん]
弦楽四重奏曲第1番 イ長調は、アレクサンドル・ボロディンが1874年から1879年にかけて作曲した弦楽四重奏曲である。 == 概要 == ボロディンは、その創作の初期段階に未完や消失した作品を含めるとかなりの数の室内楽曲を作曲しているが、ミリイ・バラキレフらと出会い、いわゆる「ロシア5人組」の一員として活躍し始めてからは、この分野からは遠ざかっていた。この弦楽四重奏曲は、ボロディンが十数年ぶりに手掛けた室内楽曲で、今日レパートリーに残る彼の室内楽曲としては初めての作品である。1874年の冬に作曲が開始され、翌1875年の4月にはスケッチを終えている〔参考文献「ボロディン/リムスキー=コルサコフ」p.46。〕〔歌手のカルマリナに宛てた手紙で「時間が無くて今まで出来なかった弦楽四重奏曲をさっと書き上げた」と述べている(参考文献「その作品と生涯」p.161-162)。〕が、ボロディンの多忙もあって仕上げにはその後数年を要し、1879年の8月になってようやく完成した。ボロディンが絶対音楽である弦楽四重奏曲に目を向けたことは、スターソフやムソルグスキーから強い非難を浴びたが、同時期に他の「5人組」のメンバーであるリムスキー=コルサコフ、やや遅れてキュイもまた同じ編成による作曲を行っている。後述のとおり、ベートーヴェンの主題を用いていることから、ベートーヴェンに対する畏敬の念が作曲の動機にあったとみられるが、それに関してボロディン自身は記録を残していない。曲はリムスキー=コルサコフ夫人ナジェージダ・リムスカヤ=コルサコヴァに献呈されている。
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